「マンション売却って、何から始めればいいの?」——初めて売却を考えたとき、私も同じことを思いました。
結論から言うと、査定依頼から引渡しまで平均3〜6ヶ月かかります。焦って進めると後悔しやすく、逆に全体像を知っていれば落ち着いて動けます。
このページでは、宅建士・FP2級・賃貸不動産経営管理士の資格を持ち、自身も3回マンションを売却した私が、売却の全体の流れを8ステップで解説します。各ステップの目安期間と、私が実際に感じた注意点も正直に書きます。
マンション売却の流れ|全8ステップ一覧
| ステップ | 内容 | 目安期間 |
|---|---|---|
| Step 1 | 売却相場を調べる | 1〜2週間 |
| Step 2 | 不動産会社に査定依頼 | 1〜2週間 |
| Step 3 | 媒介契約を結ぶ | 数日 |
| Step 4 | 売却活動・内覧対応 | 1〜3ヶ月 |
| Step 5 | 価格交渉・条件調整 | 1〜2週間 |
| Step 6 | 売買契約を締結 | 1日 |
| Step 7 | 引渡し準備・ローン完済手続き | 1〜2ヶ月 |
| Step 8 | 決済・引渡し・確定申告 | 翌年2〜3月 |
Step 1:売却相場を自分で調べる
いきなり不動産会社に連絡する前に、自分で相場感を持つことが大切です。不動産会社の査定額の高低を判断するためのものさしになります。
調べ方は主に2つです。SUUMO・アットホームで同じマンション・同じ広さの売出し物件を確認する方法と、国土交通省の不動産取引価格情報(無料)で実際の成約価格を調べる方法です。
私が最初に売却したときは、相場を調べずに査定を受けてしまい、提示された金額が高いのか低いのか全く判断できませんでした。先に相場を知っておくだけで交渉力が全然違います。
Step 2:不動産会社に査定依頼をする
相場を把握したら、不動産会社に査定を依頼します。最低でも2〜3社に査定を依頼することが鉄則です。1社だけだと比較ができず、言い値で動いてしまいます。
査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
- 机上査定:物件情報をもとにデータで算出。早くて1〜2日で結果が出る。まず相場感の確認に使う
- 訪問査定:実際に部屋を見て算出。精度が高く、本格的に売却を進める時に使う
一括査定サービスを使うと複数社にまとめて依頼でき、手間が省けます。
Step 3:媒介契約を結ぶ
売却をお願いする不動産会社が決まったら、媒介契約を締結します。媒介契約には3種類あります。
- 専属専任媒介契約:1社のみに依頼。自分で買主を見つけることもできない。会社が最も力を入れてくれる
- 専任媒介契約:1社のみに依頼。自分で買主を見つけることはできる。レインズへの登録義務あり(7日以内)
- 一般媒介契約:複数社に依頼できる。ただし各社の動きが鈍くなりやすい
私は3回とも専任媒介契約を選びました。1社に絞ることで担当者が本気で動いてくれる実感がありましたし、レインズに登録されることで他社からも買主候補が紹介されます。不動産会社はほぼ専任媒介を勧めてくるし、不安も煽ってきますのでその選択が多いと思います。しかし、物件に自信があって期間を急がないなら一般媒介もありなのではと考えます。
Step 4:売却活動・内覧対応
媒介契約を結ぶと、不動産会社が売却活動を開始します。SUUMOなどのポータルサイトに掲載し、問い合わせが来た人の内覧をセッティングしてくれます。
内覧は売却成否の大きなカギです。内覧者は「ここに住めるか」を全身で感じています。清潔感・におい・明るさが特に重要です。
内覧準備の具体的な方法はこちらにまとめています。→マンション売却で自分でできること7選
売却活動の期間は物件・価格・市況によって大きく変わります。1ヶ月以内に決まることもあれば、3ヶ月以上かかることもあります。私の3回の売却では、最短で3週間、最長で6ヶ月半かかりました。
Step 5:価格交渉・条件調整
買主候補が現れると価格交渉が始まります。値下げ幅は「物件パワー」によって大きく変わります。
私の体験がまさにその差を表しています。1回目は物件パワーが弱く、売却活動中に近隣へ同価格帯の新築が建ったこともあって600万円の値下げになりました。2回目は物件パワーが強く、査定価格通りそのままで成約しています。
値下げ幅は交渉力より物件の競争力と価格設定の段階でほぼ決まると私は実感しています。
それでも交渉になった場合のコツは、事前に「ここまでなら下げられる」という落としどころを決めておくこと。感情的にならず1回で決める方が、お互いの信頼関係が崩れません。
Step 6:売買契約を締結する
条件が合意したら、売買契約書を締結します。当日は不動産会社の事務所や宅建士の立会いのもとで行われます。
契約時に買主から手付金(売買価格の5〜10%が目安)を受け取ります。この段階で売主が契約を破棄する場合は手付金の倍返し、買主が破棄する場合は手付金の没収となります。
また、重要事項説明書には必ず目を通してください。宅建士から説明がありますが、わからない点はその場で必ず確認することを強くすすめます。
Step 7:引渡し準備・ローン完済手続き
売買契約から引渡しまでは通常1〜2ヶ月あります。この間にやることは主に3つです。
- 住宅ローンの完済手続き:残債がある場合、売却代金で完済する段取りを銀行と進める
- 引越し準備:引渡し日までに退去が必要
- 抵当権抹消の準備:ローン完済後に登記手続きが必要(司法書士に依頼するのが一般的)
引渡し当日までに部屋を空にしておく必要があります。引越し業者の予約は早めに動くことをすすめます。
Step 8:決済・引渡し・そして確定申告
引渡し当日は、売主・買主・不動産会社・司法書士・銀行担当者が一堂に会して決済を行います。残代金の入金確認後、鍵を引き渡して完了です。
売却で利益(譲渡所得)が出た場合は確定申告が必要です。ただし、利益が3,000万円未満であれば税金はかかりません。「3,000万円特別控除」という制度があるためです。
正確に言うと、売却益から最大3,000万円を差し引ける制度です。たとえば4,000万円の売却益が出ても、控除後は1,000万円分にしか課税されません。3,000万円以内の利益なら控除でゼロになります。
適用条件は「自分が住んでいたマイホームであること」「売った年の前年・前々年に同じ控除を使っていないこと」などです。詳しくは税理士か税務署の無料相談窓口で確認することをすすめます。
3回売却して感じた「流れ」の本音
3回経験してわかったことがあります。売却で一番時間を左右するのはStep 4(売却活動)の長さです。価格設定が甘いと内覧すら来ない。逆に適切な価格なら驚くほどスムーズに進みます。
また、不動産会社選びはStep 2で決まります。査定額が高い会社より、担当者が誠実で連絡が丁寧な会社の方が結果的に良かったです。査定額が高くても、売れなければ意味がありません。
よくある質問
まとめ
- マンション売却は査定〜引渡しまで平均3〜6ヶ月かかる
- まず自分で相場を調べてから査定依頼をすること
- 査定は最低2〜3社に依頼して比較する
- 媒介契約は専任媒介が使いやすい(私は3回とも専任媒介)
- 売却期間を左右するのは価格設定と内覧の質
- 利益が出た場合は翌年に確定申告が必要。3,000万円特別控除を忘れずに
まず動き出すなら、無料の査定から始めるのが一番です。査定額を見て初めて「売れる価格」がわかります。

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